脳科学者・茂木健一郎が語る屋久島の魅力
#ウミガメを育む白浜
「日本が世界に誇る九州の世界遺産・屋久島。海、山、川、そのどれもが訪れる旅人を楽しませています。私たちは大自然の島に暮らす人々や文化にスポットを当て、動画でお届けしています。」
「さきほど歩いてましたら、最初、花びらみたいなのが落ちているのかなと、ずっと思いながら歩いていてしばらく気付かなかったんですけど、それが実はウミガメの卵のかけらでした。夏に産んで、今11月ですから、2、3ヶ月たった今でも、だんだん波に洗われてカケラになっていくんですけど、この浜にあるということで、まさにここが、ウミガメの命が息づいている、そういう場所だということを、また確認した次第です。ウミガメの卵だけじゃなくて、僕の大好きな「マルオミナエシ」っていう小さな二枚貝があるんですけど、その貝殻が落ちてたりしてほんとに歩いてるだけで、幸せになれるようなそういう浜です。」
お話:茂木健一郎
制作:屋久島放送局
ウミガメの命が息づく場所
ここは、季節になるとウミガメが産卵しにくる場所として有名なんですね。「アオウミガメ」とか「アカウミガメ」がきてここで産卵して、次の世代に、命を伝えていくという場所です。
さきほど歩いてましたら、最初、花びらみたいなのが落ちているのかなと、ずっと思いながら歩いていてしばらく気付かなかったんですけど、それが実はウミガメの卵のかけらでした。夏に産んで、今11月ですから、2、3ヶ月たった今でも、だんだん波に洗われてカケラになっていくんですけど、この浜にあるということで、まさにここが、ウミガメの命が息づいている、そういう場所だということを、また確認した次第です。
ウミガメの卵だけじゃなくて、僕の大好きな「マルオミナエシ」っていう小さな二枚貝があるんですけど、その貝殻が落ちてたりしてほんとに歩いてるだけで、幸せになれるようなそういう浜です。
ウミガメの保護
季節になると、この屋久島の方々は、なるべくウミガメたちを、おどかさないように、気を付けて、観光客の方と産卵の様子を見るようなんですね。例えば、ライトを照らしてはいけない、ライトを照らすとウミガメが驚いて逃げてしまうから。そういう非常に細かな注意を払って、ウミガメの産卵の様子を、みんなが見守っているんです。
聞くところによるとその「アカウミガメ」の産卵場所として、北太平洋では日本というのは非常に貴重な場所なんだそうですね。今や、おびやかされつつある生き物たちと我々がどう関わり、そして共存していくのかと、それを考える上で、このいなか浜のウミガメというのはとてもいいモデルケースではないのかなと思います。
今度ぜひですね、機会があったら、夏のウミガメの産卵シーズンにまたここを訪れて、自然と人間の関わりについて、考えてみたいと思います。